令和元年6月の堺市長選で落選した野村友昭氏への投票を呼び掛ける文書を告示前に郵送したとして、公選法違反罪(法定外文書頒布、事前運動)に問われた元堺市議、山根健被告(39)の判決で、大阪地裁堺支部(柴田厚司裁判長)は15日、無罪を言い渡した。求刑は罰金30万円だった。
被告は捜査段階で容疑を認めたが、その後否認に転じ「関与していない」と無罪を主張していた。
判決は、「被告が告示前の郵送を指示したことを第三者から聞き、被告が指示したと思って郵送した」とする関係者の証言に関し、「被告からの指示は(関係者の)推測にとどまり疑問が残る」として信用性を否定した。