EU、中国は「深刻な人権侵害の責任者」 中国包囲網で英、米に協調しウイグル問題で制裁 日本はどうする?

 欧州連合(EU)が、中国の人権弾圧に立ち上がった。ブリュッセルでの外相理事会(22日)で、新疆ウイグル自治区における深刻な人権侵害に関与したとして、中国当局者4人と1団体に制裁を科したのだ。米国と英国も同日、新たな制裁を発動した。欧州は従来、経済重視で中国に融和的姿勢を示してきたが、大転換した。日本の対応が問われそうだ。

 「(ウイグル族に対する)大規模な監視、拘束、思想教育を担う地位にあり、深刻な人権侵害の責任者」

 EU側は、制裁対象者をこう指弾したという。

 制裁は、自治区の副主席で公安トップの陳明国氏ら4人に加え、強制収容所の運営に関与したとして、準軍事組織「新疆生産建設兵団」の公安局が対象。EUへの渡航禁止や資産凍結を科した。22日付で発効した。

 EUは昨年12月、組織的な人権侵害の責任者を制裁の対象とする「グローバル人権制裁制度」を制定しており、発動の根拠となった。中国をめぐる制裁は、EUの前身機構による1989年の天安門事件を受けた武器輸出禁止以来、初めて。

 さらに、「自由」「民主」「人権」といった価値観を共有する米国や英国も動いた。

 米財務省は22日、人権侵害に関与したとして、中国当局者2人への制裁を発表した。

 英政府も同日、中国当局者4人と1団体に対する制裁を発表した。

 ドミニク・ラーブ英外相は下院演説で、ウイグル族への人権侵害の横行を、「現代において人権に対する最も深刻な危機の一つ」と非難した。

 これに対し、中国は対抗措置を打ち出した。

 中国外務省は22日、「内政干渉だ」と反発し、欧州議会議員や10人と4団体に制裁を科すことを決めたと発表した。

 欧米の制裁をどう見るか。日本の対応はどうか。

 評論家の八幡和郎氏は「欧州はこれまで中国に甘い姿勢を見せてきたが、人権弾圧などへの対応としては、制裁は当然だ。日本は安全保障面で、米国やオーストラリア、インドとの戦略的枠組み『QUAD(クアッド)』などを主導していくべきだ。日本は欧米とは異なり、中国と隣接しており、極端に緊張を高めることでリスクもある。人権問題について、欧米側という立場を示しながら、慎重に行動すべきだ」と語った。

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