【ニューヨーク14日(日本時間15日)=竹濱江利子通信員】米大リーグ、ツインズの前田健太投手(32)はレッドソックス戦で今季3度目となるオープン戦に登板し、3試合連続で無失点と安定した投球を見せた。試合後にはバルデリ監督が前田に開幕投手を任せると発表。同監督は「今年はケンタが開幕投手の座をつかんだ。(大役のニュースに)とても良い笑顔で喜んでくれた。昨年は本当に素晴らしい投球を見せてくれた」と語った。監督への一問一答は以下の通り。
--開幕投手?
「ケンタが開幕投手でベリオスが2戦目。その後のローテーションは今後決めていく。才能にあふれた投手が多いので容易な判断ではなかったが、昨季の投球また投球に対する姿勢の両方から今年はケンタが開幕投手の座をつかんだと思う。(昨季まで2年連続で開幕投手を務めた)ベリオスとも話をしたし、彼にも2戦目で良い登板そしてシーズンを送ってくれることを期待している」
--前田のリアクション?
「ケンタはとても光栄だと話してくれた。先発投手は皆大きなプライドを持って挑む。ケンタは自分の仕事に専念するし、先発の日だけはなく球場に来る日は毎日しっかりと備えて練習に臨んでいる。若い投手もケンタの姿勢から多くを学んでいる、良いお手本になっている。ケンタは(開幕投手が)自分が確実に指名されるか、可能性がある程度か、どう思っていたかはわからないが、(伝えた時は)とても良い笑顔を見せてくれたし、喜んでいたと思う。私自身も開幕投手を任せると伝えられたことにとてもうれしく思っている。昨年は本当に素晴らしい投球を見せてくれた」
--ブルワーズとの開幕シリーズは交流戦。前田の打席も?
「打席に立つ準備もできるだろう、打撃練習などで調整の予定。個人的には選手の状態に合わせて慌てず進めていきたいが、本人次第だったらケンタはホームランダービーに飛び込んで参加するだろう。週に5、6日はバットを持っているし、打席に立つのは問題ないだろう」
--前田の制球、球に関して?
「球は良い動きをするし、スピンをしっかりとかける。スプリットチェンジは特に効果的で良い球だと思う、どの球に関しても常に制球が見事だし、打者にとっては見抜くのが困難だと思う。打者は球をしっかり見極めないといけないし、ミスをしないかと期待するものだが、前田はほとんどミスがない。またマインドも強味の1つだろう、メンタル面でもタフで強い、投球するにあたり心身ともにしっかりと準備してマウンドに上がる」
--この日の投球振り返り?
「この春ケンタの投球を見た人は皆同じ気持ちだろうが、オープン戦序盤から見事な投球で、状態も良く、良い球を投げている。持ち球の調整も順調のようだ。レッドソックスも手強い打線だったが、やりたいことも出きていたようだし、良い打者相手に対し鋭い投球も見せた。前回登板同様にこれ以上ない投球内容だったと思う。後半には真っすぐで94マイル(約151キロ)も投げるなど、とても充実した日だった」
--ツインズの先発ローテーション?
「今年は先発投手の質と層の厚さに頼る必要がある、時に昨季は60試合制で投手陣は限られたイニングしか投げていない。チームには先発5、6人だけではなく、安定し頼れる投手がたくさんいる。そして今年は投手全員をうまく起用できるように努めていくつもりだ。先発投手は才能が高く優れていて一緒に野球をするのが楽しいメンバー。でも他の投手も同じ、それくらい投手陣は層が厚い」