経済インサイド

株価はバブルにあらず 専門家「企業価値通り」、金融緩和の出口に不安も

日経平均が500円以上、値下がったことを示す株価ボード=5日午前、東京都中央区(松井英幸撮影)
日経平均が500円以上、値下がったことを示す株価ボード=5日午前、東京都中央区(松井英幸撮影)

新型コロナウイルス対策で景気を下支えするため、日本銀行をはじめ各中央銀行の大規模な金融緩和で市中に大量のお金が供給され、株価は上昇した。日経平均株価は2月15日、約30年半ぶりに3万円台の大台にのせた。その後、長期金利の上昇や利益確定売りなどもあって、3月の日経平均は2万9000円前後で推移している。とはいえ、昨年3月にコロナ禍で急落して付けた1万6358円に比べれば1・8倍に迫る高水準だ。これはバブルなのだろうか。

日米欧の景気対策による財政出動や、中銀が大規模な金融緩和で国債を買い入れることで市中に資金があふれ、東京株式市場にもお金が流れ込んだ。日経平均は今年2月15日に3万円を超え、16日には取引時間中として今年最高値となる3万0714円を付けた。

だが、米国で新型コロナのワクチン接種が進み、感染拡大もやや落ち着きつつある。すると市場では景気回復が早まり、「想定よりも早く、米国は金融緩和を弱めるのではないか」との観測が強まり、長期金利が急上昇した。

米国の中銀に当たる連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は23日、景気回復や物価上昇に伴う金融緩和の引き締めが予想よりも早く始まるとの観測を否定した。それでも25日、米国の長期金利は一時1・6%程度と約1年ぶりの高水準にまで上昇した。

長期金利は国債価格の利回りが指標となって決まる。中銀や市場参加者など国債を買う人が増えると、国債価格は上がり、利回り(=金利)は下がる関係にある。つまり中銀の金融緩和は長期金利を下げることになる。逆に中銀などが国債を買う量を減らすと、長期金利は上昇する。

長期金利の上昇は住宅ローンや企業向け貸出金利の上昇にもつながる。このため、景気や企業業績の悪化が懸念され、株式を売る動きにつながる。また、一般に、長期金利が上がる(国債価格は下がる)と、他の金融商品に比べて国債の魅力が高まり、株式が売られる動機付けともなる。

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