衝撃事件の核心

飛び降りの巻き添えになった女子大生と遺族の理不尽の代償

【衝撃事件の核心】飛び降りの巻き添えになった女子大生と遺族の理不尽の代償
【衝撃事件の核心】飛び降りの巻き添えになった女子大生と遺族の理不尽の代償
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昨年10月、大阪・梅田の商業施設「HEP FIVE(ヘップファイブ)」の屋上から大阪府立高の男子生徒(17)が転落死し、下を歩いていた大学生の女性(19)が巻き添えになって死亡した。大阪府警は男子生徒を重過失致死容疑で容疑者死亡のまま書類送検。理不尽に娘を失った遺族の悲しみは計り知れないが、責任は誰が負うのか。

2度にわたって侵入

ビルが立ち並ぶ梅田の繁華街の中でも、屋上の赤い観覧車がひときわ目を引くヘップファイブ。多くの若者でにぎわう金曜日の夕方に、事故は起きた。

府警によると、10月23日午後5時50分ごろ、男子生徒は同施設の屋上から飛び降り、路上を歩いていた女子大生に直撃し巻き添えにしたとされる。

屋上は関係者以外の立ち入りが禁止されているが、防犯カメラの映像から、男子生徒が従業員通路を通って屋上へ侵入していたことが判明。屋上に通じるドアの鍵はプラスチックのカバーで覆われているが、事故直後は外されていた。

実は男子生徒が屋上へ侵入するのは、このときが初めてではなかった。

施設を所有する阪急阪神不動産(大阪市)によると、事故から約2時間前の同日午後4時ごろ、男子生徒が1人で屋上に立っているのを、ドアの開錠を知って駆け付けた警備員が発見した。男性生徒は「観覧車を見ている」と説明し、警備員に屋上から退出するよう促されると素直に応じたため、警察に通報しなかったという。

施設側の責任は

さらに事故後、屋上には一部建築基準法施行令で定められた高さの柵や金網などが設置されていなかったことが分かり、大阪市が改善するよう指導した。

短時間の間に2度も屋上への侵入を許した警備体制や、法令を満たしていない屋上の構造。ただ、建築トラブルに詳しい東京共同法律事務所の木村壮弁護士によると、施設側が事故の責任を問われる可能性は低いという。

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