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【勝者のワザ】
元アマチュア世界ランク1位の金谷拓実が、プロ転向3戦目でプロとしての初勝利を挙げた。
アマチュア時代から、そのスイングは個性的といわれていた。トップスイングでクラブフェースがシャット状態になっていて、ダウンスイング、インパクト、そしてボールを打ち抜くまで、そのフェースアングルは変わらない。アッパーブローの軌道でロースピンのボールを打ち出していた。フェースの開閉が抑えられたスイングであるといえる。
実は、このスイングは、慣性モーメントの大きくなったドライバーに適しているのだ。
ここ数年、ドライバーは初速スピードアップと慣性モーメント拡大を2大テーマとして開発されてきた。その目的は、飛距離と方向性の両立にある。
大慣性モーメントのヘッドにはメリット、デメリットの両面がある。メリットは、インパクトで当たり負けせずエネルギーロスが少ないこと。有効打点エリアが広がり、飛距離ロスが少なくなること。サイドスピンが抑えられ、曲がり幅が小さいこと。やさしく感じられること…などである。
一方のデメリットは、フェースの開閉を利用して飛ばそうとすると、その動きが極めてコントロールしにくいこと。その結果としてすっぽ抜けショットが多くなること。リストターンやアームローテーションを使いたい人は、扱いにくさを感じてしまうこと…などだ。