《独自》市有地賃料1・3億滞納を放置 無断譲渡も黙認 神戸市

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《独自》市有地賃料1・3億滞納を放置 無断譲渡も黙認 神戸市
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 神戸市が民間の運送会社に貸し出している約1万2千平方メートルの市有地について、市が滞納賃料約1億3千万円の支払いを実質的に猶予し、契約違反にあたる建物の無断譲渡も黙認していたことが5日、産経新聞の取材で分かった。こうした違反状態は少なくとも4年以上前から続き、契約者ではない別会社が市有地を占有しているにもかかわらず、市は最近まで必要な手続きを取らず、事実上放置していた。行政財産の取り扱いに詳しい専門家は「会社側への利益供与に等しい」と指摘している。

 問題の市有地は港湾地域である同市灘区摩耶埠頭(まやふとう)にあり、土地上には会社の事務所や倉庫が立つ。市は平成14年12月以降、20年間の事業用借地契約を大阪市の運送会社と締結。月額賃料を約450万円に定めた。18年には賃料据え置きのまま、別の運送会社「大翔運輸」(大阪市)に借地権を譲渡する契約が市との間で結ばれた。

 市と大翔側の契約では、倉庫や事務所用地として土地を使用し、建物について市の承認を受けずに転貸・譲渡することを禁止。違反した場合は、賃料を90日以上滞納したときと合わせて契約解除の事由になると規定している。

 ところが大翔側は28年、敷地内の複数の倉庫を神戸市内の運送会社に無断譲渡。大翔側に登記名義がある残りの倉庫や建物も神戸の会社が使用している。

 関係者によると、大翔側は25年ごろから賃料支払いをたびたび滞納。28年ごろからはこの神戸の会社が大翔名義で賃料の一部を支払うようになっていたが、今年9月の時点で約1億3千万円分が未払いとなっている。

 この間、市は倉庫の無断譲渡や90日間を超える賃料滞納を把握しながら、契約解除や強制執行の手続きをとらず、事実上放置していた。産経新聞の取材を受けた9月以降に、ようやく契約を解除。大翔側に建物収去と土地の明け渡しを求める訴訟を起こした。

 大翔運輸の男性経営者は取材に対し、数年前から市有地は神戸の会社が使用しており、自らは名義貸しの状態だったと説明。市もこうした事実を認識していたと明かした。その上で滞納賃料について「これまでも市は神戸の会社とやり取りしており、その期間の賃料を請求されるのはおかしい」と話した。神戸の会社は取材に応じられない、としている。

 市の担当者は「不適切な状況とは把握していたが、解決に向けて会社側と適宜交渉をしていた」とし、便宜供与を否定した。

ずさん公有地管理相次ぐ

 行政財産の不適切な管理事例がまたしても明らかになった。神戸市有地をめぐる今回の問題は、契約当事者である市自身が違反状態を長年にわたって放置しており、未払い賃料に相当する債権を回収ができなかった場合の責任は大きいと言わざるを得ない。

 同市をめぐっては今年に入り、ずさんな不動産管理の実態が他にも明らかになっている。神戸港内の国有地(約2千平方メートル)について、土地を管理する財務省に無断で、14年半にわたり民間企業に貸し出していたことが会計検査院の指摘で発覚。国有地を市の管理地と勘違いし、輸出関連企業に使用許可を出していた。この問題では結局、市が財務省に賃料約4千万円を支払う事態になった。

 今回問題が浮上したのも同様の港湾地域。神戸市内の運送関係者は「神戸港を含め阪神間の港湾地域は業界内で需要が高く、利用したい会社も多い。そこでずさんな管理が行われれば、企業間での競争の公平性が損なわれる」と憤った。

 法政大大学院の武藤博己教授(行政学)は神戸市が契約違反を放置していたことについて「明らかに行政側の失態であり、市民を裏切る行為だ」と指摘。その上で「特定の企業を優遇しているとも受け取れ、公務員の倫理違反も疑われる」と話している。(林信登)

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