《大阪都構想の賛否を問う2度目の住民投票が反対多数となり、1日午後11時から大阪市北区のホテル内に設けられた会場で、推進派の大阪維新の会と公明党の合同記者会見が始まった。出席者は維新の松井一郎代表(大阪市長)、吉村洋文代表代行(大阪府知事)、公明党府本部の佐藤茂樹代表ら4人。カメラの無数のフラッシュの光に囲まれながら会場に入った4人の中で、松井氏がまず口を開いた》
松井氏「住民投票に参加して頂いた全ての市民の皆様にお礼申し上げます。2度目の敗北。公明党さんに多大なるご支援を頂きましたが、すべて私の力不足。大勢のみなさんに支えて頂いたにも関わらず敗北した」
《敗北が決まったにも関わらず、吹っ切れたような晴れやかな表情でマイクを握り、言葉を継ぐ松井氏。対照的に、隣に座る吉村氏は口を一文字に閉じ、険しい表情をしている》
松井氏「まさに大阪市民のみなさんの民意。しっかり受け止め、大阪が良くなるよう、今は市長ですから発展に全力を尽くしたいと思っています。これだけ大きな戦い、問題提起をできたのは政治家冥利に尽きる。本当にありがとうございました」
松井氏「結果は出ましたので新たにここから。反対のみなさんも、二重行政はやっぱり反省すべきという認識をいただいていると思う。2025年大阪・関西万博も決定している。万博を大成功させるために全力を上げたい。引き続き、この大阪を愛して頂きたい」
《カメラの向こうにいる市民に対して、感謝の言葉を述べて深く頭を下げた松井氏。次いで、佐藤氏が口を開いた》
佐藤氏「私もまずは、今回の住民投票で投票し、参加して頂いたことに御礼を申し上げたい。反対多数となったことを厳粛に受け止めてまいりたい。今回の都構想案は、しっかり公明党の主張が入ったよりよい内容になった。主張が結果となって出なかったことを重く受け止めたい」
《表情を崩さず、佐藤氏は続ける》
佐藤氏「大阪市民の民意を尊重し、どのようにすれば大阪が発展するかゼロベースで検討していきたい。大変市民を分断する拮抗(きっこう)した結果になった。大事なことは、しこりを残さないこと。大阪市が発展していくよう公明党としても頑張っていく。心から感謝申し上げます」
《ともに感謝の言葉で敗戦の弁を締めくくった松井氏と佐藤氏。続いて、報道陣による質疑が始まった》