元気なうちに考える「お金の終活」 財産を整理し確実に相続

 【定年後の居場所】

 「終活(死と向き合い、最後まで自分らしい人生を送るための準備)で重要なのは後に残る人の立場で考えること」と書いた新聞記事があった。そして終活の意向がある20~60代に聞いた調査では「財産整理」「加入保険の整理・見直し」などが上位に入ったという。

 自分の親を看取った経験のある人はわかるだろうが、亡くなる前に親の財産をすべて把握しておくことは簡単ではない。親や配偶者がどんな資産を持ち、どこの金融機関と取引しているのか知らない人も多いだろう。そういう状況で親や配偶者が亡くなると困る人も少なくないはずだ。そこで考えておきたいのが「お金の終活」だ。

 元気なうちに、銀行の預貯金や証券会社の投資商品、不動産などをリストアップして、必要に応じて整理・集約しておくことが望ましい。80代にもなれば、自らが認知症を発症する可能性もあって、自身でも財産の管理が困難になることもある。ましてや相続人である配偶者や子供たちにはわからない。

 また新たな課題として、金融機関に預けているネット資産、電子マネー、暗号資産(仮想通貨)などの相続が新たな問題として浮上している。最近は高齢者でもネット銀行やネット証券を利用している人は私の身の回りにも少なくない。

 内閣府・金融庁の資料によると、10年以上にわたり預金者などが名乗りを上げないままとなっている休眠預金などは、払戻額を差し引いても、毎年700億円程度にものぼる。その預貯金額を社会事業に生かす「休眠預金制度」が2019年1月から始まっている。相続されないまま放置された預金もこの中には多いはずだ。

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