静岡県吉田町の「レック静岡第二工場」で7月、消火活動中の消防隊員ら4人が死亡した火災で、焼けた工場の解体作業が5日、始まった。解体に先立ち、工場の内部が順次、報道機関に公開され、防火戸などが損傷した激しい火災の様子が明らかになった。解体は年末までに終える予定。
工場は2階建てで、1階南側が工場、北側と2階部分が倉庫。倉庫に保管されていた2種類の洗剤は、熱や水分が加わると酸素を出し、燃焼を助ける「過炭酸ナトリウム」が含まれていた。平成24年に危険物に認定され、一定量以上を保管する場合は、届け出や耐圧性の高い倉庫で保管する必要があり、県警が火災との関連を捜査している。
火災は7月5日に発生。倉庫1階から中に入った消防隊員3人と県警牧之原署員1人と連絡がつかなくなり、2階で4人の遺体が見つかった。火元や出火原因は特定できておらず、県警や静岡市消防局が調べている。