「フルメタル・ジャケット」 下品極まりない言葉としごきで新兵を罵倒し続ける - イザ!

メインコンテンツ

「フルメタル・ジャケット」 下品極まりない言葉としごきで新兵を罵倒し続ける

終結45年 映画がみたベトナム戦争

 タイトルは銅などで覆った銃弾を意味する。日本語では「完全被甲弾」と訳される。2部構成で、前半が海兵隊の新兵訓練が中心。後半がベトナムの前線に送られて以降の戦争模様となる。

 デイヴィス(マシュー・モディーン)=通称ジョーカー=が入隊すると厳しいしごきが待っていた。特に教官のハートマン軍曹(R・リー・アーメイ)は下品極まりない言葉で新兵たちを罵倒し続ける。ターゲットになったのは太めで動きの鈍いローレンス。彼は卒業の日、怒りが爆発、ハートマン軍曹を撃ち殺し、自身も口に銃をくわえるのだった。

 ジョーカーは報道員としてベトナムのダナン海兵隊基地に送られる。しかし上官に目をつけられる。敵が撤退したとの報を受けフエ市街に索敵にいくも、敵の狙撃兵に襲われ、仲間が次々とやられる。ジョーカーは敵をようやく仕留めるが狙撃兵は若い女だった。

 スタンリー・キューブリック監督は翻訳の監修も自らする。日本版の字幕を担当した戸田奈津子氏の意訳を見て、「もっと直訳でなければだめだ」と映画監督の原田眞人氏を起用。ハートマン軍曹の下品な言葉はそのまま直訳されることに。

 「メス犬の息子め!」「大声を出せ! タマ落としたか!」「お前らはまるでそびえたつクソだ」など奇妙な言葉のオンパレードだが、公開されると新鮮と映ったのか大うけした。

 ハートマン軍曹を演じたアーメイは当初、海兵隊の経験者として役作りのお手本に呼ばれた。だがあまりのすごさに、そのまま教官役を演じることになった。その強烈で人格さえ否定するような言葉に、本当に切れた役者もいたというから、そのリアルさが分かるというもの。

 日本語吹き替え版もキューブリックの要請で作られたが公開はされなかった。その後、何度かテレビ放映も予定されたが、結局放送もされていない。この吹き替え版がブルーレイ化されたのは2017年になってからだった。

 訓練中に歌われる『ミリタリーケイデンス』は1988年に発売された任天堂のゲームソフトのCMでパロディー化されたことで有名。エンドクレジットで流れるザ・ローリング・ストーンズの『黒くぬれ!』は戦場を黒く塗りこめるようで印象的だ。(望月苑巳)

 ■フルメタル・ジャケット 

 スタンリー・キューブリック監督。日本公開は1988年3月19日。原作はグスタフ・ハスフォードの『ショート・タイマーズ』(原題)。

  1. おかえりモネ、部屋から出た「宇田川さん」に膨らむ視聴者の予想「ブッキー説を提唱」「宇田川さんは妻夫木でしょ?」の声
  2. 「ガラケー」に迫る終焉 携帯3G、来年から各社で終了
  3. コロナワクチン「間違った打ち方」で抗体が不十分となるリスクも