国民的人気の高い河野氏は当初、防衛相留任や官房長官起用も指摘されたが、菅政権の目玉「行革・規制改革」を担当する。自民党の行政改革推進本部長を務めるなど、党内きっての「改革派」で知られる。
評論家の八幡和郎氏は「切り込みが鋭く、最適だ。行革・規制改革担当相は勇気のある人物でなければできない。菅氏が本気で改革の成果を挙げるとの意気込みを反映した人事だ」と分析する。
上川氏は14、17年に続き3度目の法相登板だ。
今年7月に検察トップの検事総長になった林真琴氏が2年前、法務省刑事局長から名古屋高検検事長に転出したのは、当時の上川法相の強い意向があったともいわれる。
八幡氏は「2人の間にそうしたいきさつはあったにせよ、菅氏は、よく法務省の内情を知る上川氏の経験値を買ったのだろう。失敗をせず、仕事をする人を選んだ」と語っている。