大阪市の松井一郎市長(大阪維新の会代表)は28日、安倍晋三首相が辞任を表明したことを受け、「中央政府、地方政府としてお互い協力し合えるところは協力し、日本の国民のための政治ができた。本当に感謝をしている」と述べた。市役所で記者団の取材に語った。
維新が大阪府知事・市長のツートップを占めるようになったのは平成23年11月からで、第2次安倍内閣が発足した平成24年12月とほぼ重なる。松井氏は2025年大阪・関西万博の誘致決定や、日本初の20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)の開催などを挙げ、「政権与党と野党として選挙では争ったが、日本をよくするために、僕自身もあらゆる形で安倍総理と協議しながら物事を進められた」と振り返った。
安倍首相の体調については「いい薬が出たと聞いていたから、(辞意は)本当にびっくりした。政治家というより健康は人生にとって大事だ。とにかくご自愛し、健康を取り戻していただきたい」と気遣った。
松井氏が代表を務める国政政党「日本維新の会」は、安倍首相にとって貴重な「改憲勢力」の一つ。松井氏は維新前代表の橋下徹氏とともに、安倍首相や菅(すが)義偉(よしひで)官房長官と毎年末には会食する仲で、太いパイプがある。