/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/C5EDOECNOBLDHM3QPX6YEFXXT4.jpg)
その他の写真を見る (1/2枚)
肺がんのため10日に死去した映画監督の大林宣彦さん(享年82)の遺体が12日午後2時半過ぎ、八重桜に見送られながら東京・世田谷区の自宅を車で後にした。近日中に家族で密葬が営まれる。
最新作「海辺の映画館-キネマの玉手箱」の配給会社、アスミック・エースの担当者によると、助手席に長女の大林千茱萸(ちぐみ)さん、後部座席に妻の恭子さん(81)が同乗。遺体はストレッチャーに乗せられて運び込まれたとみられ、車内では恭子さんが遺体に寄り添っていたという。
また、新型コロナウイルス感染拡大防止のため「密葬は人が集まらない形で」行うとし、緊急事態宣言の期日が切れる5月7日以降の「世の中が落ち着いた頃」に、「海辺-」の公開日やお別れの会などの詳細を公表すると説明。この日午前には女優の左時枝(73)が弔問に訪れた。
この日は、故人が手がけた映画「ふたり」(1991年)に主演した女優、石田ひかり(47)が、「わたしの大恩人」のタイトルで、インスタグラムで追悼。「監督の存在は大きすぎてまだまだ放心状態です」と悲痛な思いを吐露した。
「鳴かず飛ばずのアイドルだった18歳のあの日 青山のスパイラルのカフェでお会いした、あの日がなければ今のわたしは間違いなくいません」としんみり。「昨年の9月にお会いしたとき『ひかりで新作を考えているからね。スケジュール空けておいてね』とおっしゃってくださいました」と明かし「もうすでにかなりつらそうなご体調でしたが 絶対に現実になりますようにと祈っていました」と振り返った。
最後は「天国でも映画を撮り続けていてください!」と呼びかけ、「監督が導いてくださった俳優の道がんばります」とさらなる精進を誓った。