国際情勢分析

計画より実行優先 台湾の新型コロナ対策を許容する世論

7日、台北の地下鉄でマスクを着用する利用客ら(AP)
7日、台北の地下鉄でマスクを着用する利用客ら(AP)

台湾当局の新型コロナウイルス対策を称賛する声が広まっている。中国全土からの入域禁止を早期に決断するなど果断な対応を日本と対比する論調が目立つ。2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)の経験が生かされている形だが、それ以外にも、事前に綿密な計画を立てるよりも先に実行に移し、事後に問題を修正していく行政運営の手法と、それを許容する世論の存在がありそうだ。(台北支局 田中靖人)

入域制限ほぼ日替わり

台湾の蔡英文政権が中国からの入域制限を始めたのは、湖北省武漢市が封鎖される前日の1月22日。武漢との団体旅行の往来を禁止したのを手始めに、24日には団体旅行の中止対象を中国全土に広げ、26日には観光以外でも湖北省からの来台を禁止した。

2月に入ると、入域禁止対象は広東省(2日)、浙江省温州市(3日)、浙江省全域(5日)、中国全土(6日)とほぼ日替わりで拡大。この間、外交部(外務省に相当)が4日、14日以内に中国に滞在した「全ての外国人」の入域を禁止すると発表。商業目的での訪台を認めていた中国人よりも厳しい制限を課しそうになったが、7日の実施段階で平仄(ひょうそく)を合わせた。

台湾の行政院(内閣)では法律上、「領土」とみなす中国大陸、香港、マカオを大陸委員会が、その他の「外国」を外交部がそれぞれ管轄しており、両者の調整不足とみられる。

クルーズ船も融通無碍

台湾の港湾当局は2月5日、クルーズ船「ウエステルダム」の北部・基隆港への寄港を拒否した。後にカンボジアで乗客を下船させる同船では当時、新型肺炎の感染者は確認されていなかったが、発熱やせきの症状がある乗客がいたためだ。横浜に寄港した「ダイヤモンド・プリンセス」で集団感染が確認され始めた時期で、当局は翌6日には、全てのクルーズ船の寄港を拒否すると発表した。

一方、「スーパースター・アクエリアス」はその2日後の8日に基隆への寄港を認めた。乗客の大部分が台湾人だったためだ。同船も感染者は確認されておらず、当局は乗客1738人を検温。発熱のあった128人だけに検査で陰性を確認し、全員の下船を許可した。メディアは当時、ダイヤモンド・プリンセスでの隔離に不満を漏らす乗客の声を伝えており、全員検査よりも下船の迅速さを優先させた。

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