裁判長が、実際に妻が心愛さんのために食事をつくるのを止めたことがあるかを聞くよう弁護人を促したが、弁護人が別の質問に移ろうとしたため、裁判長が直接質問する一幕も。勇一郎被告は「一度もありません」とはっきりと答えた。
勇一郎被告は、23日夜に心愛さんが脱衣所で失禁した際の様子について「脱衣所を片付けて(心愛さんに)『なんでそんなことするんだ。どうするんだ』と聞くと『(翌)朝の6時まで立っています』と答えた」などと説明。
さらに「『本当に立てるのか』と聞くと『(翌朝)8時まで立っています』と応じたため、『立っておけ』と指示した」と話した。その後、心愛さんは一時眠ったりもしたが、最終的に就寝したのは24日午前3時ごろだったという。
24日午後には、失禁した心愛さんが反省の態度を見せなかったことから「廊下から風呂場に引っ張って連れていき、水をかけた」という勇一郎被告。その際、心愛さんの様子がどうだったかを問われ下を向いて声を上げて泣きながら、「首を振って嫌がっていました。何度も出ようとしていたのに私が手を引っ張ったり、押さえつけて水をかけようとした」と認めた。
その後、心愛さんが暴れなくなったためシャワーを止めると「心愛が座るようにしてストンと落ちた」。その後約5分間、抱きかかえてゆすったり、シャワーで温水をかけ続けたという。
終始泣きながら弁護人の質問に答えていく勇一郎被告。質問は、暴行や虐待への認識について話が及んだ。
殴ったり蹴ったりしたことについては「ありません」と否定。押さえつけたりしたことについては「当時は暴行だと思っていなかった」としたが、今の認識を問われると「暴行です。虐待です。大好きな自分の娘に長い時間たたせたり、屈伸をやらせる必要は全くありませんでした」と話した。