阿部一二三が優勝 518日ぶりの兄妹V/柔道

女子52kg級で優勝した阿部詩と男子66kg級で優勝した阿部一二三(右)=21日、デュッセルドルフ・ISSドーム(撮影・納冨康)
女子52kg級で優勝した阿部詩と男子66kg級で優勝した阿部一二三(右)=21日、デュッセルドルフ・ISSドーム(撮影・納冨康)

 柔道・グランドスラム・デュッセルドルフ大会第1日(ドイツ・デュッセルドルフ、21日)

 2020年東京五輪代表選考会の一つで、男女計5階級が行われた。男子66キロ級決勝では一昨年まで2年連続世界一の阿部一二三(ひふみ、22)がジョージア選手を破り、優勝。負ければ五輪代表が絶望的となる一戦で結果を残した。女子52キロ級で頂点に立った妹の詩(うた、19)=ともに日体大=と18年9月の世界選手権以来、518日ぶりの兄妹Vを達成し、「東京五輪兄妹金メダル」に向けて夢をつないだ。

 崖っぷちから盛り返した。男子66キロ級で、阿部一が元世界王者としての意地を見せて優勝。激しい東京五輪代表争いで、逆王手を懸けた。

 「良い緊張感、プレッシャーの中でできた。気持ちの面はいつもよりもリラックスしていた」

 当初は五輪代表争いで世界王者の丸山城志郎(26)=ミキハウス=との同時派遣だったが、ライバルは左膝故障で欠場。僅差で2番手の阿部一は負ければ五輪代表が絶望的となる中、試合中に左手親指を負傷するアクシデントにも見舞われた。

 そんな逆境の中で刺激を受けたのは同じ日体大に通う3学年下の妹・詩(うた、19)だった。自らの試合の前に、女子52キロ級で妹が優勝する姿を見て「兄としても負けられない。燃えた」。序盤の試合は消極的になる場面もあったが、5試合を勝ち抜いてたどり着いた決勝は前に出る柔道を展開。2分1秒で大内刈りで技ありを奪い、残り40秒で大腰を決めて一本。「良いパフォーマンスができた」と大会前の宣言通りに勝ち切り、右手でガッツポーズが出た。

 2018年9月21日の世界選手権以来、518日ぶりの兄妹Vは「東京五輪兄妹で金メダル」に向けて前進した。丸山を決勝で下した昨年11月のGS大阪に続く2連勝で勝ち切る強さを証明。日本代表の井上康生男子監督(41)は、丸山との五輪代表争いについて「並んだようなもの」と語り、「次なる闘いが非常に重要になる」と最終選考会となる4月の全日本選抜体重別選手権(4、5日・福岡国際センター)での決着を示唆した。

 「直接対決で勝つしかない。全然満足していない。心の中にずっと燃えている気持ちがあるので(体を)作り直して気持ちをぶつけるだけ」

 世界選手権2連覇中の妹は今大会の優勝で、一足先に今月27日の強化委員会で内定する見込みとなった。兄妹の目標は「東京五輪金メダル」。阿部一はドイツファンを魅了した柔道をさらなる自信に変えて2カ月後、東京五輪の扉を開く。

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