JR東海、JR西日本、JR九州は21日、3社の新幹線の全車両で無料Wi-Fi(ワイファイ)サービス「Shinkansen Free Wi-Fi」を利用できる環境の整備が3月30日に完了すると明らかにした。これに伴いJR東海は、東海道新幹線の車両で提供してきた車内テロップによるニュースの提供が3月14日に終了することも報告。ネットでは馴染みのある電光掲示板ニュースとの別れを惜しむ声があがっている。
「Shinkansen Free Wi-Fi」はノートパソコンやスマートフォンなどを対象にした公衆無線LANサービス。メールアドレスやSNSなどのアカウントで登録すれば、乗車中にインターネットを利用できる。1回あたりの接続時間は30分で、何度でも接続可能。
個人の情報端末を用いることで、乗客が関心のあるジャンルのニュースに目を通せたり、訪日外国人が自国の言語でニュースを読めたりするメリットが見込まれる。だが、ツイッターでは「旅行で乗車したときに、なんとなく眺めていると風情や非日常感があって好きだった」「暇な時に見るのが意外と面白かっただけに、寂しいな」「いろいろ分かって便利だったのになぁ」などと、1985年から続いた車内テロップの終了を惜しむコメントが相次いだ。ユニークな投稿で知られる電機メーカー、シャープの公式アカウントも「疲れた出張帰りの新幹線で、何度も自分の会社の悪いニュースをテロップで見てきました。なくなると知ると、なぜかさみしい気持ちになる」と心情を吐露していた。
JR東海は、今後も電光掲示板を活用し「日本語及び英語による新幹線のご利用案内を充実させてまいります」としている。