囲碁の第67期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)で、井山裕太王座(30)を下し、初の王座を獲得した芝野虎丸名人(20)。20歳0カ月という最年少での二冠に「まだ実感がない」と語った。芝野二冠との主な一問一答は次の通り。
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-シリーズを振り返って
「(勝った)第1、3局は苦しかった。むしろ第2局は良かったのに、逆転で決められた。第2局で負け、その2日後の第3局で勝てたのが大きかった。(3局の)碁は運が良かった」
-井山王座の印象は
「小さい頃からあこがれの先生。こういう舞台で打てるとは思っていなかった。井山先生に限ったことではないが、(タイトル戦は)強い相手と何回も打てるので充実している。二冠はまだ実感がない。これを自信にして、これからもやっていきたい」
-誰に報告したいか
「みんな(ネット中継を見て)結果は知ってるだろうけど、家族には報告したい」
-今月、20歳になった。おいしいお酒が飲めるのでは
「飲まないので、わかりません」
-今回は「名人」の称号をもって挑んだ。責任感は違ったか
「名人戦のときは、なにもかも初めてで緊張した部分もあった。それ(を経験したこと)で慣れたところはあった」
-名人戦は2日制、今回は1日制の3時間。うまく対応できたか
「名人戦終わってすぐに王座戦だったので、最初のころは戸惑いもあったけど、徐々に対応できるようになった」
-今年を振り返って
「(2年前に)竜星戦で優勝したこともあったけど、七大タイトル戦に出られたのは今年が初めて。いい経験になりました」