千葉県は30日、記録的な25日の大雨による県内の農林水産関係の被害額が約1億2600万円になったと発表した。10月前後に収穫期を迎える県特産の落花生も被害に遭い、八街(やちまた)市と富里市で計697万円の損害が確認された。
県が30日午前10時現在で集計した。落花生の早生種では、乾燥させるため収穫して積んだ状態にした「ぼっち」が水で流されたり、落花生の実が水に漬かってかびたりする被害が出た。これから収穫する品種では、畑の冠水による根腐れなどが起きた。被害面積は八街市10ヘクタール、富里市3ヘクタールの計13ヘクタール。
このほか、ニンジン(八街、富里、香取の各市)で3691万円、枝豆(栄町)で2205万円の被害を確認。農産物全体の被害額は8116万円に上った。
農業施設関連では南房総市で鶏舎2棟が土砂崩れによって倒壊し、建物だけで759万円の損害が出た。県全体の農業施設関連の被害額は1271万円。
畜産関連では八街市で鶏舎が水に漬かる被害があり、ブロイラー3万羽が溺死した。被害額は1575万円。漁船や漁港などの水産施設関連の被害額は900万円。
県によると、被害状況を現在調べている分野も多く、全体の被害額はさらに増える見通しという。