女子ゴルフの渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が今月31日から4日間、台湾で開催される米女子ツアー「スウィンギングスカート台湾選手権」に主催者推薦で出場することが決まった。渋野のマネジメント会社が7日、発表した。渋野の米ツアー出場は日本選手では42年ぶりの海外メジャー制覇となった8月の「AIG全英女子オープン」以来2度目。
同週には国内ツアーの「樋口久子 三菱電機レディス」(11月1~3日、埼玉・武蔵丘GC)が開催される。1977年「全米女子プロ選手権」で日本選手では初めて海外メジャーを制した樋口久子(現日本女子プロゴルフ協会顧問)の冠大会だけに、渋野もどちらに出場するか最後まで迷ったという。樋口には既にトーナメント会場で今回の米ツアー出場を直接報告している。
渋野はマネジメント会社を通じて「推薦をいただき、とても嬉しく思います。2回目のアメリカツアー参戦ですが、試合に出場するからには良い結果を残せるように精一杯頑張ってきます。日本の皆様に良い報告ができるように頑張りますので、応援して頂けると嬉しいです」(原文まま)とコメントした。
渋野が国内ツアーを休んで台湾に行く理由は、来年の東京五輪代表を見据えての判断だ。東京五輪の代表は世界ランキングに基づく来年6月末の五輪ランキングで決まる。渋野の9月30日付の世界ランキングは11位。日本選手では6位の畑岡奈紗(森ビル)に次いで、代表に選ばれる2番目につけている。国内ツアーよりも世界ランキングに反映するポイントが高い米ツアーで好成績を残し、代表争いを有利に進めたい考えだ。
現在の国内賞金ランキングは2位。トップの申ジエ(韓国)とは約859万円差で、日本選手では史上初となるツアー本格参戦1年目での賞金女王のタイトルを獲得できる可能性は十分にある。今回の米ツアー出場と来週の「富士通レディース」は休養に充てるため、今季の残りは最大6試合。五輪の代表争いを優先した決断が女王争いにどう影響するかにも注目が集まる。