主張

令和初の国賓 即位祝い日米同盟の絆を

 トランプ米大統領が、令和初の国賓として25日から4日間の日程で来日する。

 天皇陛下のご即位に祝意を示すための来日である。陛下が即位後初めて会見される外国首脳が米大統領であることは、日米両国の深い絆を内外に示すものとなる。来日を歓迎したい。

 安倍晋三首相も多くの時間を割いて、会談や交流に努める。

 首脳会談は異例の3カ月連続となる。首相は4月に訪米した。トランプ氏は6月に大阪で開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)出席のため改めて来日する。会談の内容が肝心なのは当然だが、3連続の実施自体が緊密な同盟関係を表す。

 トランプ氏は北朝鮮による拉致被害者の家族と面会し、拉致解決重視の姿勢を示す。空母へ改修予定の海上自衛隊のいずも型護衛艦「かが」を首相と視察し、緊密な防衛協力関係を発信する。ゴルフや大相撲観戦も共にする。

 北朝鮮は短距離弾道ミサイルを発射する挑発を始めた。拉致問題解決の姿勢も示さない。中国通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」排除や通商摩擦など「米中新冷戦」は激化している。

 厳しい時節に結束を示すことは、同盟の抑止力や両国の対外交渉力を高める。日本の安全に直結する意義は大きい。

 ただし、通商政策でのトランプ氏の対日姿勢には理解に苦しむ点がある。日本や欧州連合(EU)からの輸入車を国家安全保障上の脅威と位置づけた判断だ。

 輸入車によって米メーカーの経営体力が奪われ、研究開発投資が弱体化したという理屈だが、あまりに乱暴である。貿易赤字を減らすため、自動車と安保を強引に結びつけて輸入を制限しようとするあからさまな態度だ。同盟国に対する振る舞いとはいえない。

 日本企業は米国で自動車を生産し、多くの雇用を生んでいる。日本車叩(たた)きの結果、米国での販売価格が上がれば消費者も憂き目にあおう。日米双方の経済界から反発の声が上がったのは頷(うなず)ける。

 今回の首脳会談では、共同声明は見送られる方向だ。貿易交渉で溝が埋まっていないためだが、首相は対日通商政策の問題点を指摘し、翻意を促してもらいたい。

 対北政策に加え、華為への対処など対中戦略もすり合わせに入らなければならない。

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