日本酒の普及を目指して活動する龍谷大のサークル「日本酒文化研究会 TASHINAMI」の設立を記念し、同大深草町家キャンパス(京都市伏見区)で、学生らに日本酒の魅力を発信するイベントが開かれた。講師による銘柄の説明や利き酒などが行われ、学生ら約30人は日本酒の奥深さを体験した。
国税庁によると、国内での日本酒の消費量は昭和50年度から平成28年度にかけて約114万キロリットル減少している。龍谷大では、経営学部生らがゼミの活動として4年前から酒造会社と連携し、酒蔵見学や勉強会などを実施。30年にはゼミの一部の学生らが、日本酒の商品企画など質の高い活動を目指して日本酒サークルを立ち上げた。
サークルの設立を記念して3月に行われたイベントでは、全国きき酒選手権大会に出場した経験があり、イベントに講師として招かれた浅治岳文さんが「女性層を狙ったお酒」「春向きのお酒で軽く濁っている」などと各銘柄の特徴を紹介した。
学生らは山形や福岡など全国各地の13銘柄を対象に利き酒を行い、香りや味わいから自分の好みに合う日本酒を探すなどした。同大農学部の中道瑛士さん(20)は「自分の好きな味を知ることができ、日本酒に興味を持つきっかけになった」と話していた。