きょう元号 最多は「永」、「明治」は11回目の正直

限られた出典の中からよい意味の部分を選んで2文字を引用する制約上、過去の未採用案と重複する元号も少なくない。近代以降の場合、「平成」は2回目、「大正」は5回目、「明治」は11回目の候補でようやく採用に至った。

逆に落選回数が最も多い未採用案は、「日本年号史大事典」によると「嘉徳」で40回。「寛安」33回がこれに次ぐ。

われわれは連続性の中に生きている 山本博文・東大史料編纂所教授

元号を保ち続けることには、どんな意義があるのだろうか。『元号 全247総覧』(悟空出版)の著書がある山本博文・東大史料編纂所教授(日本近世史)に聞いた。

元号の意義は、まず連続性です。元号がずっと続いているということ自体が、われわれが歴史の連続性の中に生きていることを国民に気づかせる。それが一番大きな役割だと思います。

元号は本来、天皇の治世だということを民に再確認させるのが目的だった。昔は一世一元ではないので、天変地異など凶事のたびに改元して、人心一新を図ってきた。そうした経緯はありますが、現在では1300年以上にわたり継続してきたことそのものが意義になっている。

元号は一国の独立の象徴でもあります。その意味では昭和の敗戦後が最も危うい時期だった。しかし天皇が国民の象徴として残り、元号も法的な裏付けはないまま慣習として存続し、後に法制化されたわけです。

日本史研究者の立場から言えば、元号は非常に便利なものです。歴史事象に名称を付けやすい。たとえば享保の改革にしても、1716年の改革と言ってもピンとこないでしょう。加えて元号を使った場合、享保年間というある程度年数の幅を持たせた時間を表現できる。その時代を象徴する言葉として便利です。

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