【パリ=三井美奈】日仏の映画界の交流を深める目的で「日仏映画協力協定」が締結され、15日パリで開かれた式典には、日本映画界を代表して大林宣彦監督、俳優の役所広司さん、宮崎あおいさん、常盤貴子さんが駆けつけた。
協定は、日本映画の海外普及を進める公益財団法人「ユニジャパン」、フランス国立映画センターの間で結ばれた。(1)古い映画のデジタル化や保存修復(2)人材の育成(3)海賊版対策のための情報交換-の協力に加え、日仏共同の映画製作に向けたプロデューサー間の交流などを定めた。
大林監督は「フランス人は暮らしを楽しむ達人。それが映画にも描かれている」と発言。フランス映画について、役所さんは「大人っぽい人生を感じさせる」、宮崎さんは「古い建物が残るパリの雰囲気は、物作りにも生きている」、常盤さんは「20歳まで『眠いばかり』と思っていたが、30~40代で面白さが分かってきた」とそれぞれの思いを語った。
パリでは日仏友好160年を記念し、昨年来、「日本映画の100年」と題して約100作品を順次放映するイベントを実施中。大林監督や俳優陣は、上映会のゲストとして参加することになっている。