フランス・パリに本部を置く「博覧会国際事務局(BIE)」は、万博開催の承認などを司る国際機関だ。1928年に31カ国が締結した「国際博覧会に関するパリ条約」に基づき創設された。
それまでは無原則に「万博」が開かれていたが、同条約が万博の期間や性格に基準を設け、「公衆の教育を主たる目的とする」などと定義した。88年改正の現行条約は、開催期間が6週間以上6カ月以内と大規模な「登録博」を原則5年以上の間隔で開くとし、その間に規模の小さな「認定博」を1回認めている。
現在はBIEに170カ国が加盟。万博開催地選定のプロセスでは、加盟国が提案する計画が条約を満たしているかどうかをBIEが調査し、総会での投票などの手続きを進める。開催地決定後も、準備段階などで積極的に助言し、軌道修正を求めることもある。