「昼顔」スキャンダラスな娼婦に変身 カトリーヌ・ドヌーヴの禁断の物語

 【世界文化賞受賞!めくるめくドヌーヴ】『昼顔』1967年 

 今では「昼顔」といえば、不倫をする人妻を上戸彩が演じたドラマを思い出す人も多いが、その元祖はカトリーヌ・ドヌーヴの禁断の物語だ。

 スペイン出身の巨匠ルイス・ブニュエルが、ジョゼフ・ケッセルの原作を、大島渚の「マックス、モン・アムール」(1986年)の原案・脚本でも知られるジャン・クロード・カリエールの脚本で映画化した。

 パリの高級住宅地で医師の夫と何不自由ない暮らしをしている専業主婦のセヴリーヌ(ドヌーヴ)。ある日、高級娼館の話を耳にした彼女はごく普通のアパルトマンの中にある娼館を訪ね、やがて「昼顔」という名前の、昼間だけのコールガールになる。

 娼館の前で一度は決心しかねて引き返しながらも、決めたら、その日から客を取る大胆さ。派手ではないが、いかにも高級で上品な服で出勤する彼女は、明らかに他の女たちとは違う異彩を放ち、人気者になるのに時間はかからなかった。

 枯れ葉が舞い散るパリの森の中で縛られて木につるされ、泥をぶつけられ、肌もあらわに男たちに鞭で打たれるドヌーヴの姿が「シェルブールの雨傘」(64年)のかれんなフランス娘とは、対照的でセンセーショナルでスキャンダラスだった。

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