新幹線台車亀裂

再発防止に自信も、製造過程には言葉濁す 

 昨年12月、川崎重工業が製造したJR西日本の新幹線のぞみの台車に破断寸前の亀裂が見つかった問題が発覚してから9カ月余り。同社幹部は28日に開いた記者会見で改めて謝罪した上で、「過度な現場依存と品質管理の脆弱(ぜいじゃく)性があった」と繰り返し、台車の製造過程について言葉を濁す場面もあった。

「部門間に横串を通し、現場の声を吸い取る仕組みを考える」

 「乗客、JR西日本、東海をはじめ関係者にご迷惑をおかけしたことを改めておわび申し上げる」

 この日午後2時から神戸市内で開かれた会見で、川重の金花(かねはな)芳則社長は硬い表情でこう述べ、同席した幹部らとともに深々と頭を下げた。

 会見では約50人の報道陣から、台車枠の鋼材を設計基準よりも大幅に削った理由など、製造過程に関する質問が相次いだ。「精度の悪い部品が外注されていたことを、現場が声を上げられていれば今回の問題はなかったのではないか」との問いには、「おっしゃる通り。部門間に横串を通して連携し、現場の声を吸い取る仕組みを考える」とした一方、詳細については「運輸安全委員会が調査中」と述べるにとどめた。

 当初は5月に公表予定だった全社品質管理委員会の調査報告が9月にずれ込んだ理由については、大学教授や弁護士など外部からの同委員に丁寧に説明し、原因を深掘りして究明したことによるものだと説明。石川主典(むねのり)副社長は「これだけ議論したので是正策も有効なところに導けた。時間はかかったが非常に良かった」と自信をのぞかせた。

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