寅さんが復活、山田洋次監督「主演は渥美清さん」

映画「男はつらいよ」シリーズの50周年プロジェクト発表会に登場した(左から)倍賞千恵子、山田洋次監督=東京都新宿区(撮影・萩原悠久人)
映画「男はつらいよ」シリーズの50周年プロジェクト発表会に登場した(左から)倍賞千恵子、山田洋次監督=東京都新宿区(撮影・萩原悠久人)

 寅さん、22年ぶりに復活! 俳優、渥美清さん(享年68)が主演し1969年の第1作から97年まで49作続いた国民的人気シリーズ映画「男はつらいよ」の完全新作が来年公開されることが6日、分かった。同シリーズが来年、誕生50周年を迎えることに合わせて50作目を製作することを松竹が決定。山田洋次監督は「ついに実現できることになった。主演は渥美清さん。いまぼくたちは幸せであるだろうか、がテーマになる」と構想を明かした。

 松竹はこの日、東京・新宿ピカデリーで「男はつらいよ50周年プロジェクト」と題した記者会見を行い、50作目となる新作の製作を発表した。

 同社の深澤宏プロデューサーは「1作目から50年目の2019年に50作目を公開するということで、10月中旬から11月まで都内でロケを行い、(寅さんゆかりの葛飾区)柴又にも行きます」と明かした。

 主演は96年に死去した俳優、渥美清さんといい、ほかにヒロイン・諏訪さくら役の女優、倍賞千恵子(77)、さくらの夫役の俳優、前田吟(74)、さくらの息子役の俳優、吉岡秀隆(48)の出演が発表された。

 ゲストとして登壇した山田監督は「戦後を振り返ってみると60年代後半から70年代前半にかけての日本は精神的に元気で充実していていちばん幸せな時期だった。今の時代に寅さんを見ることであの時代を想起しつつ、次の時代へのギアチェンジをしなければいけないのではないか。いまぼくたちは幸せであるだろうか、君たちはどう生きるのか。それが作品のテーマになるんじゃないか」と構想を明かし、「ちょっと不思議な映画になりそう。今まで映画に登場したすべての人に観客は会えるんじゃないか」と新作をシリーズの集大成として位置づけた。

 賠償も「お兄ちゃん(渥美さん)が『おーい、さくら。まだまだ山田さんと映画作らなきゃだめだよ』と言っている気がします。自信を持って今の自分でさくらができれば」と意欲を語った。

 同社はシリーズ公開50周年を記念して全49作品の4Kデジタル修復を実施。山田監督が「さくらさんの息子がちょうど50歳になろうとしているわけで、彼の生い立ちが中心になると思う」と話していることから、新作は過去の作品に登場する渥美さんらの映像と、吉岡がメーンとして登場する新たな撮影部分を織り交ぜた手法が採用されるとみられる。

 ●…北海道が舞台の映画「幸福の黄色いハンカチ」にも出演している賠償は、北海道・野付群に別荘を持っており、この日壇上から「つい2日ほど前に北海道から帰ってきて今朝ニュースを見てびっくりして。北海道に家があるので皆さまのこと心配しております。この場を借りてお見舞い申し上げます」と心配していた。

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