奈良市の旧市街地、ならまちでかつて市民に愛された映画館「尾花座」が9月21~23日、同館跡地のホテルサンルート奈良で、期間限定のミニシアターとして復活する。名画のほか、奈良では見る機会の少ない単館系作品など話題作がめじろ押しだ。
尾花座は明治42年ごろに開業した老舗の劇場で、歌舞伎や演劇などを上演していた。大正9年からは映画館「尾花劇場」として、昭和55年の閉館まで多くの作品を上映した。
期間中は映画8作品と紙芝居を上映。特攻隊の基地があった終戦間際の鹿児島を舞台に、一人の女性とまもなく出撃する兵士、その親友を描いた人間ドラマ「紙屋悦子の青春」や、自堕落な日々を送る引きこもりの女性を安藤サクラが演じた「百円の恋」など、充実のラインアップとなっている。
ミニシアターを企画した、なら国際映画祭実行委員会の美甘有子(みかも・ありこ)さんは「3日間限定で尾花座の復活上映会を行います。邦画を中心とした作品をどうぞお楽しみください」とPRしている。