だが、蔡政権は、中国が台湾への圧力を強めながら民衆に「良い顔」をするのは容認できないと式典の延期を要求。これに対し、金門県政府(県庁)は式を予定通り開き、県長(知事)が送水と送電、大陸側と結ぶ橋を架ける「新三通」を提唱した。副県長(副知事)は8日、金門とアモイは「共同生活圏」だとして、中国の台湾統一方策である「一国二制度」の適用を改めて主張した。
金門大学の陳建民学長は「金門は文化的に大陸に近く、小三通で経済依存が急速に進んだ」と指摘。「民間交流がさらに進めば、政府間関係も悪化には至らないだろう」と楽観的な見通しを示した。(田中靖人)