主張

教科書検定基準 偏向授業の是正につなげ

新しい学習指導要領に基づく教科書の作成に向け、文部科学省は高校用の検定基準改正案を公表した。地理歴史科で偏向是正の新規定が置かれることを評価したい。

日本の歴史に愛情を持って学べるような授業につなげてほしい。

新しい規定は、見解が分かれる社会的事象の取り上げ方について「図書の内容全体を通じて、生徒が多面的・多角的に考えられるよう適切に配慮」することなどを求めた。

現行では、個別の記述を対象に未確定の事象を断定的に書かないことなどを求めている。新規定は単元やコラムなど、広く全体の構成を通してバランスの取れた内容を求めるものだ。

教科書なら当たり前のことである。こうした規定を設けるのも、日本の歴史や領土について他国の主張ばかり強調するような教科書が後を絶たないからだ。とくに高校教科書でその傾向が強い。

南京事件の犠牲者数について「20万人」といった中国側の宣伝を断定的に書くことはなくなったが、「おびただしい」などの表現で検定をパスしている。

慰安婦問題に関して「さまざまな強制」などと書いて検定をすり抜ける教科書もある。かえって誤解を生みかねない。

新学習指導要領では、近現代を中心に世界の流れの中で、日本の歴史を学ぶ新必修科目「歴史総合」ができる。

歴史的事件はなぜ起きたのかなど、生徒同士の議論を促し、歴史を見る目を養う教科書づくりが想定される。歴史のさまざまな見方を教えるのに、教科書が偏向していてはどうしようもない。

教科書は、執筆者や編集者の独善的考えを披露する場ではない。自虐的な教科書の編集姿勢こそ見直すべきだ。「検定強化」といった批判は的外れである。

歴史の授業は暗記する用語や年号が多く、面白くないといわれてきた。指導要領の改定を機に、国づくりに奔走してきた先人たちのドラマなどを豊かに盛り込み、さらに学びたくなる教科書の工夫を凝らしてほしい。

ことさら日本を悪く言う歴史観が、教師自身にすり込まれていないか。指導をいま一度見直すべきだ。世界から見て、私たちは今どんな時代に生きているか。教師の歴史への理解と見識が問われることは言うまでもない。

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