台風通過も疲労色濃く 西日本豪雨の被災地

 台風12号の影響で、西日本豪雨の被災地では29日、住民らが避難所に身を寄せ、自治体が一時警戒を強めた。大きな被害はなく、雨脚が弱まると、関係者は胸をなで下ろした。ただ、豪雨による大きな爪痕の残る中、追い打ちをかけるような台風の襲来に、被災者には疲労の色が濃く出ている。

 避難5千人増

 豪雨で土砂災害による甚大な被害が出た広島県の災害対策本部には、午前5時に担当職員全員が集合した。県は早めの避難を住民に呼びかけるよう自治体に指示。29日のピーク時には492カ所に6458人が避難し、約千人ほどに減少していた避難者が一気に約5千人以上増えた。

 このうち、豪雨の避難所となっている広島市安芸区の市立矢野南小では、この日午前11時時点で、前日夜のほぼ倍にあたる約110世帯約300人が避難。グラウンドには避難者がマイカーを駐車し、管理する男性は「これ以上車が増えると、グラウンドに入りきれない」と困惑した様子だった。

 豪雨で大規模な土砂崩れが起きた同県坂(さか)町(ちょう)では29日午前9時半、町内のほぼ全域にあたる約4800世帯1万人以上に対し、土砂に警戒する避難指示が発令されたが、午後に解除された。

 同県危機管理課の桑原伸夫参事は「被災直後ということもあり、早めの避難の意識が高まっていた」と話した。

 土砂災害恐れ

 岡山県内は、豪雨で河川が氾濫した倉敷市真備(まび)町で避難指示が出ているほか、笠岡市や吉備中央町などに避難勧告を出した。

 このうち、倉敷市では午前6時すぎ、高齢者や体の不自由な住民らに避難を求める「避難準備・高齢者等避難開始」を発表。伊東香(か)織(おり)市長が防災無線で「土砂災害の恐れがある」と呼び掛けた。

 また、真備町では浸水のため防災無線の半数以上が壊れて使用できず、広報車で避難を求めた。市消防局が消防車で巡回し、自力で避難できない高齢者らを避難所に送った。市の担当者は「多くの人が早めに避難できてよかった。今後は豪雨の復興作業を進める」としている。

 一方、相次ぐ災害に同町の避難者らは疲労困(こん)憊(ぱい)だ。今後の生活への不安ものぞく。市立薗(その)小に避難する安藤三(み)十(と)士(し)さん(79)=同町箭田=は台風を見越して、28日中に自宅の網戸やトタン板を外した。「今回の雨で自宅が浸食されていたらと思うと途方もない気持ち。自然の猛威が続くと無力感に襲われる」と嘆息した。

 同町川辺の会社員、新谷昌典さん(39)は60代の両親と避難所生活を続ける。「風が強いので家を見に行くか迷った。みんな心労がたまり、早く前を向きたいが、なかなか難しい」と疲れた表情を見せた。

 胸なで下ろし

 倉敷市に隣接する総社市も増設した避難所30カ所を閉鎖した。台風対策で避難所が開設された市立神(じん)在(ざい)小では、29日午前9時ごろに最大83人が避難。弁当やお茶が配られたが、午後0時半には全ての避難者が帰宅した。市の担当者は「結果的に空振りだったかもしれないが、被害がなくて良かった」と胸をなで下ろした。

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