阿比留瑠比の極言御免

日朝正常化議連の怪

 日朝議連はもともと20年4月、自民党の山崎拓元副総裁と民主党の岩國哲人(てつんど)元副代表らが会談し、「北朝鮮への圧力路線は成果を生まなかった」として発足を決めた。その岩國氏は同年5月、こう語っていた。

 「日本国民は拉致問題に拉致され、自縄自縛に陥っている」

 すさまじい拉致問題軽視発言だが、岩國氏は衛藤氏らとともに日朝議連副会長に納まる。会長に就いた山崎氏は訪朝を模索し、北朝鮮への融和政策を唱えた。6月に米国が北のテロ支援国家の指定解除に踏み切ると、こう歓迎した。

 「一番利益を受けるのは日本であり、足を引っ張ることは許されない。冷静沈着に判断し、国際協調を乱さない方がいい」

 このとき衛藤氏も「小さな一歩かもしれないが、確かな一歩を踏み出した」と指定解除を肯定的に評価し、北朝鮮への経済制裁継続を批判している。

 だが、テロ支援国家の指定解除とその後の経済制裁緩和・解除の結果はどうだったか。北朝鮮は拉致被害者を帰すどころか、自由気ままに核・ミサイル開発を進めてきた。

 逆に現在、北朝鮮が米国との対話路線に転換し、米朝首脳会談が実現したのも、日本が主張する圧力路線をトランプ米政権が採用し、強力に軍事的・経済的に圧力を加え続けた結果ではないか。

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