経営学者のピーター・ドラッカーが定義する「知識社会」では、「自由」が極めて重要な資産である。最先端の研究者などの知識労働者をむち打って働かせることはできず、自主的な創造性を発揮させることができる国だけが発展できる。
その意味で本当に自由なのは日本と米国だけで、階級制度が色濃く残る欧州もかなり厳しい。まして中国や朝鮮半島などの専制主義(共産主義ファシズム)の国々は論外だ。いくらまねしたり盗んだりしても、新しい発想は生まれないから、永遠に先進国にはなれない。
いまの日本は、1994年頃の米国市場に非常によく似ている。当時米国はベトナム戦争後の長引く停滞で意気消沈し自信を失っていた。今の日本もバブル後の長引く停滞で意気消沈し、中国をはじめとする新興国の台頭におびえている。
94年のダウ平均は、4000ドル近辺だった。80年代冒頭には1000ドル程度だったから、この水準ですらとてつもなく高く思われ、筆者の周辺のプロフェッショナルのディーラーたちは大規模なカラ売りを仕掛けていたが、その直後からIT・インターネットバブルが始まり、2000年頃には1万ドルを超える水準に到達した。