石破氏勝利には、総裁選の対応を決めていない竹下派(平成研究会、55人)や岸田派(宏池会、48人)、そして24年総裁選で石破氏に投票した若手のリーダー格、小泉進次郎筆頭副幹事長(37)の動向がカギになる。彼らが石破氏支持に傾けば光も見えてくるが、具体的なあてはないようだ。
13日に都内で開かれたトークショーでは、石破氏に核心をつく質問が出た。
「国会議員の人気がないといわれるが、どうか」
石破氏は数秒沈黙した後に「テレビの作り出す(石破氏の)像はすごい恐ろしい像なんでしょうね。話してみたら違うんだね、と(国会議員に言われる)…」。自身と話せば魅力が理解されるということだろうが、石破氏が多数派工作を念頭に夜に議員と積極的に交流しているとの話は、あまり聞いたことがない。
トークショーでは、地方講演やテレビ出演の準備に忙殺され、夜の会合まで頻繁にこなせば「寝る時間がゼロになっちゃう」とこぼした。石破氏に対しては、側近からは「天が自らを天下人たらしめるならば天命を引き受けるといった運命論者。むしろ宗教家に近いかもしれない」と半ばあきらめのような声も漏れる。
ネット人気の復権は?
石破氏の魅力は膨大な読書に裏打ちされた「弁舌力」だろう。安全保障、農政、憲法など範囲は幅広く深い。そんな石破氏はインターネットの普及もあって人気を博してきた。