神戸市内で平成28年10月に市立中学3年の女子生徒=当時(14)=が自殺し、いじめの内容を記した調査メモが市教育委員会の首席指導主事の指示で隠蔽(いんぺい)されていた問題で、久元喜造市長は14日の定例会見で、市教委に問題の原因究明と組織風土の改革を要請したと明らかにした。13日に長田淳教育長に文書で手渡したという。
会見で市長は、市教委側の指示で隠蔽が行われたことについて、「言語道断で決して許されない。遺族だけでなく市民への背信行為だ。隠蔽の背景については市教委が自らの責任で明らかにし、市民に公表しなければならない」と述べた。
また、第三者委員会が昨年8月にまとめた調査報告書が不十分として、いじめと自殺の因果関係を改めて調べる再調査委員会について、久元市長は委員のメンバーを弁護士2人、学識経験者2人、精神科医1人の5人にすることも明らかにした。人選は遺族側の意向を踏まえながら進めているといい、「できるだけ早く発足させる」とも強調した。