他人のパソコンのCPU(処理装置)を不正にプログラムで動かし、仮想通貨の獲得手段であるマイニング(採掘)を行わせたとして、千葉県警サイバー犯罪対策課と県警習志野署は14日までに、不正指令電磁的記録作成等(供用)の疑いで、川崎市多摩区のウェブデザイナーの男性会社員(30)を千葉地検に書類送検した。男性会社員は容疑を認めている。
送検容疑は、平成29年9月27日、正当な理由がないのに自らが開設したアイドルなどに関する趣味のホームページにウイルスを設置し、ホームページにアクセスした千葉県内の男性(31)などのパソコンを感染させたとしている。
同課によると、感染したパソコンでは「コインハイブ」とよばれる仮想通貨採掘プログラムが自動的に起動し、仮想通貨「Monero(モネロ)」のマイニングを行い、男性会社員が利益を得ていたという。
マイニングを利用したウイルスをめぐっては、一部の漫画の海賊版サイトにアクセスするとスマートフォンやパソコンが同様のマイニングに利用され、CPUに高負荷がかかることが情報セキュリティー会社の調査で判明。端末の通信速度が著しく低下したり、バッテリーが急減する場合があるという。