昭和史の舞台「九段会館」解体へ着手 遺族会減少 建て替え後も戦争語り継ぐ場に

 水落敏栄・日本遺族会会長「皿洗いやボーイ… 九段会館は人生そのものだった」

 昭和38年に日本遺族会に奉職し、九段会館に配属されました。当時、戦没者の遺児は「片親」ってことで企業に就職できなかった。窮状をわかっているから、遺族会が遺児を集団就職させたんです。

 団体食堂の皿洗いをやって、宴会係でボーイもやりました。宿泊部門に回されて、ベッドつくりをやったり。千葉の寮に寝に帰り、すぐ出勤する日々でしたが、楽しかったですね。就職できたこともあって。

 日本経済もよくなるころだから、満室で、繁盛していました。結婚式もすごかった。最高で1日24組やりました。48年に遺族会の事務局勤務になりましたが、九段会館はまさに自分の生き方ですね。青春時代から今にいたるまで、私の人生そのものです。

 遺族の高齢化で泊まりも少なくなってきたところに、東日本大震災で痛ましい事故がありました。じくじたる思いですが(営業を)断念しました。本当は靖国神社に参拝される遺族が泊まるところを確保したかった。ただ、建て替えでも一部は残るので、ありがたいと思っています。

 私は18年生まれで、戦争のことは知りません。ただ、戦後の苦しかったことは知っています。食べる物も着る物もなく、戦争がなければ、父親さえ生きていたら、と思いました。それはしっかり語り継いでいかないと駄目だと思っています。(談)

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