しかし、一家の大黒柱である小百合のマネジャーの父親は「交際はいいが結婚はダメ」、そして母親は「結婚したら相手を絶対に許さない」と猛反対。
69年の暮れ、小百合は結婚をあきらめるため、パリへと傷心旅行に出発したのであった。(フリーライター・中野信行)
■吉永小百合(よしなが・さゆり)
本名・岡田小百合。1945年3月13日生まれ、渋谷区出身。59年に映画「朝を呼ぶ口笛」でデビューし、公開中の「北の桜守」で映画出演120本目を記録。62年の映画「キューポラのある街」でブルーリボン主演女優賞を最年少(17歳)で受賞。20万枚のヒット曲となった「寒い朝」など歌手としても活躍。73年に15歳年上のフジテレビのディレクター岡田太郎氏(元共同テレビ会長)と結婚。2006年、紫綬褒章を受章。団塊の世代を中心とした熱烈なファンは「サユリスト」と呼称されている。