ユーロ経済学

独政権発足でEU改革やっと本腰? 「共通予算」「財務相」で方向性出せるか

銀行同盟と欧州版IMF

 改革はユーロ圏の弱点の克服と強化が狙いだ。債務危機では「通貨は同じでも財政はバラバラ」との欠陥や危機対応の準備不足が露呈。EUが支援の条件として危機国に求めた財政緊縮策は「反EU」感情が広がるきっかけともなった。

 ポピュリズム(大衆迎合主義)勢力はなお根強いが、経済情勢は改善した。「再度の困難に備えなければならない」とメルケル氏も改革を急ぐ考えだ。

 優先は「銀行同盟」の完成と「欧州通貨基金」(EMF)創設。銀行同盟は金融行政の統合が目的で、3本柱のうち銀行の監督一元化と破綻処理の共通化は実現したが、預金保険制度の共通化が残る。EMFは債務危機でつくられた「欧州安定メカニズム」(ESM)を拡充し、欧州版国際通貨基金(IMF)に発展させる構想だ。

 預金保険制度ではドイツなどが自国預金者が負担をかぶる形となるのを懸念して議論が難航してきた。ただ、銀行同盟も通貨基金も方向は定まっている。ユーロ圏改革でより大きな課題となるのは、その「先」だ。

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