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「死ぬまで自慢できます」と破顔した。29歳、プロ11年目の重永がツアー初優勝。18番、10センチのウイニングパットを沈め、石川遼を1打差で振り切った。
「だってそうでしょ。永久シードの(片山)晋吾さんと、新しい時代を築いたあの(石川)遼クンと最終日、同じ組で回って勝ったんですよ」
6番(パー3)でダブルボギー。7、9番でもボギー。「6番は『やっちまった』と思った。今年のモットーが『ミスしても腐らない』なんで心掛けた。仮に越されても遼についていけばいい気持ちでやっていた。後半は落ち着いてプレーできました」。逃げ切った。
家族との抱擁が「夢だった」という。故郷の熊本から急遽駆けつけた妻の和歌子さん(28)、長女の亜子ちゃん(5)、次女の夢芽ちゃん(2)と、18番のグリーンサイドで喜びを分かち合って実現させた。
熊本地震から2年…。「風化しそうなときに勝ったのは良かった。少しは勇気づけられたかな」。亜斗夢は熊本県民に10万馬力の元気を与えた。(清水満)