若手俳優の坂口健太郎(26)は事務所に入る前、担当者とのこんなやりとりを思い出す。
「あんまり主演とか興味ないです。その場その場で生きてきた人なので」
怒られた。
「最初から端役でいいなんてダメだ。おまえはもしかしたら主役をやるかもしれないから」
10日スタートの連ドラ「シグナル 長期未解決事件捜査班」(火曜後9・0、カンテレ・フジテレビ系)でテレビドラマ初主演を飾る。
2010年にモデル活動をスタート。やがて塩顔男子ブームを巻き起こす。その後、NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」をはじめ、「重版出来!」「東京タラレバ娘」、映画「君と100回目の恋」「今夜、ロマンス劇場で」などでの活躍は言うまでもない。
《三枝健人(さえぐさ・けんと、坂口)は、独学でプロファイリングを学んだ城西警察署の警察官。しかし、幼い頃に起きた自身も関わりのある女児誘拐殺人事件や、兄が自ら命を絶つ原因となった過去の事件で心に深い傷を負って以来、警察を全く信用することができない。冷静な判断力と観察力、そしてプロファイリングの知識を持ち、いつか自らの手で兄の事件の真相をつかみたいと内なる情熱を秘めている》
物語は、無線機を通じてつながる現在と過去の刑事が、長期未解決事件に挑んでいく。あきらめなければ、未来は変えられる…取り戻したいある過去への強い思いとさまざまな人間模様が織りなす予測不可能なヒューマンサスペンスとなっている。