平昌パラ

37歳・新田佳浩2大会ぶり銀 パラのレジェンド「みんなでつないだ形」

銀メダルを獲得した新田佳浩=14日、韓国・平昌(桐原正道撮影)
銀メダルを獲得した新田佳浩=14日、韓国・平昌(桐原正道撮影)

 最後の直線で4選手がデッドヒート。新田佳は片腕に持ったストックで力強く雪面をかき、必死にスパートをかけた。トップと0秒8差の2位。「悔しさが一番に来た。金じゃないと駄目だと思ってずっとやってきた」。ゴール直後、あおむけに倒れると涙があふれ出た。

 選手ごとに差のある障害の優劣をなくすため、3秒遅れでスタートすると、果敢に攻めた。「上りで離して、そのまま逃げ切る」との思惑通り、序盤の坂を駆け上がりトップに躍り出た。

 想定外だったのは、大会前にコースが変わったことだった。得意の上りが2カ所から1カ所に減らされ、「圧倒的な差をつけられなかった」。最後は両手でストックをつけるカザフスタンの選手に抜かされ、僅差で涙をのんだ。

 3歳の時、祖父が運転する農業機械に巻き込まれて左前腕を失った。負い目を感じていた祖父のためにも-と金メダル獲得を目指し、バンクーバー大会で2冠に輝いた。目標を達成し妻から引退を勧められた。が、「どこまで高められるのか挑戦したい」と競技を続け、今大会での銀メダルへ道を切り開いた。

 1998年長野大会から6大会連続出場のパラのレジェンドは「37歳でまだ成長をしている」と向上心は衰えていない。17日は10キロに出場する。自身3個目の金を取りに行く。(川峯千尋)

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