死亡した東京都目黒区の船戸結愛ちゃん(5)をめぐっては、過去に香川県の児童相談所で2回、一時保護された経緯があった。「虐待のリスクが高い家庭」として転居先の都内の児童相談所に情報が引き継がれていたが、事件を防ぐことはできなかった。都などは今後、今回の対応が適切だったかなど検証を進める方針。
一家が昨年12月まで居住していた香川県善通寺市の担当者によると、結愛ちゃんは平成28年12月と29年3月の2回、顔から出血した状態で家の外に放置されているのが見つかり、虐待の可能性があるとして県の児相に一時保護された。
今年1月に家族が目黒区へ転居したため、同月末、虐待の情報は都の品川児童相談所に引き継がれた。同児相の職員が2月9日、現状確認のため家庭訪問したが、母親が「(児相と)距離を置きたい」と懸念を示したため、職員は結愛ちゃんの様子を直接確認しなかった。