今年1月まで外務省の事務次官を務め、同月29日付で駐米大使に就任した杉山晋輔氏(64)が産経新聞のインタビューに応じ、就任にあたっての抱負を語った。杉山氏の一問一答は以下の通り。
--日米関係には現在、特段の問題はないという見方もあるが、どうか
「中長期的に考えると、(先の大戦後)日米が同盟関係になり、日本外交の基軸は日米関係となった。その上で、近隣諸国との外交、あるいは国際社会との協調、あるいは国連といった国際組織の尊重というように、その時々によっていろんな言い方があるが、そういう日本外交をやってきた。その姿勢はきっと変わらないだろう」
「ただ、時々によって米国の考え方もあるし、日本のやり方もある。若干の浮き沈みというか、関係の濃淡があったのは、きっと事実だ。その中で、過去にも首脳間で緊密な関係を築いた政治リーダーたち、それぞれが大変なご努力をなされたと思うが、特筆される関係を築いたリーダーたちがいた」
「過去と比較してどうと言うのは適切ではないが、これだけ日米両首脳の信頼関係が築き上げられたのは、やっぱり安倍晋三首相の特筆すべき指導力だと思う。それからトランプ大統領(71)もそのことを極めて重視しているという意味で、今の日米関係は信頼関係に基づいた極めて強固な関係ということは間違いない」