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政府が、戦闘機用の長射程の巡航ミサイルや、陸上配備型の弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」を導入する方針を決め、平成30年度予算案などに関連経費を盛り込んだ。いずれも日本の防衛戦略にとってインパクトの大きな装備品であり、22日に開会予定の通常国会の大きな焦点になるのは間違いない。初の本格的な国会論戦に臨む立憲民主党、希望の党がこの件にどう向き合うかは、現実的な安全保障政策を志向する「責任政党」か、反対のための反対に終始する「万年野党」にとどまるかの試金石になりそうだ。
導入予定の巡航ミサイルは3種類あり、最大900キロという射程は既存の自衛隊ミサイルの能力を大きく上回る。北朝鮮の弾道ミサイル基地をたたく「敵基地攻撃」にも活用できる可能性があり、導入は日本の防衛政策上の大きな画期といえる。
イージス・アショアは2基で日本全土をカバーできるとされ、ミサイル防衛態勢に厚みを増す。秋田、山口両県の陸上自衛隊演習場が配備の候補地に挙がっている。政府は整備費用を1基あたり1000億円弱と見積もっており、2023年度の運用開始を目指している。