チバニアン

「地質学大国」イタリアに大差で勝利 地磁気逆転の証拠生かす 「全ての条件を満たすのは日本」

 約77万〜12万6千年前の地質年代に「チバニアン」(千葉時代)と命名する見通しが固まった日本の研究チーム。イタリアとの激戦を制することができたのは、この年代を特徴付ける地磁気の逆転現象の明確な証拠を持つ強みだった。

 千葉県の地層は岩石に残された磁気の分析で逆転が明確に分かるため、当初は日本優勢とされた。だが、こうした直接的な証拠がない地層の伊チームは、放射性元素を調べる間接的な手法でも逆転現象が分かると主張して対抗した。

 国際学会は6月、日本とイタリアが申請した計3カ所の地層の審査を開始。日伊のほか米露豪など計16人の委員による投票で、6割の10票以上を獲得した地層が選ばれる仕組みだ。

 だが日本が当初見込んだ得票は9票で及ばない。決着しないと上位2カ所で争うことになり、イタリアは敗退した1カ所の得票を合わせることで有利になる。

 地質学の研究拠点となる地層や研究者は欧州に多く、イタリアは地の利もある。一時は日本チーム内で「情勢はかなり厳しい」との見方も広がった。

 日本は当時の環境を物語る花粉のデータを申請直前に追加して弱点を補強。鍵を握る地磁気の逆転現象について、イタリアの間接的な手法でも証拠を提示して守りを固めた上で、この手法の欠点を審査の場で強調する作戦に出た。

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