兵庫県の明石市シルバー人材センターの元職員が会員の報酬を不正処理し計約1400万円を着服した問題で、同センターは9日、電子計算機使用詐欺の罪で元職員の男性(64)=懲戒免職=を明石署に刑事告訴したと発表した。
同センターは当初、全額返金されたため告訴しない考えを示したが、センター会員や市民らの批判を受けて方針を転換したという。
市によると、元職員は平成21年10月〜今年5月、計112回にわたり会員システムを不正操作し、会員25人の就業実績を捏造。会員の口座に架空の就業報酬を振り込んだ上、「間違えた」と連絡して返金させる手口を繰り返し、計1436万円を着服したという。
同センターは「全額返金された時点で区切りがついたと思っていた。身内に甘い対応だったと反省している」としている。