主張

五輪に未来あるか 永続に向け東京を転機に

 五輪が引き受け手のない厄介者になろうとしている。国際オリンピック委員会(IOC)が将来に向けて打つべき手は2つある。規模の縮小と大会の簡素化だ。

 IOCは9月中旬の総会で、2024年大会をパリ、28年大会をロサンゼルスで開くことを一括で決めた。

 24年招致では、膨大な経費を嫌って3都市が撤退した。28年招致に立つ都市が見通せない中、決選投票もなく2大会にパリとロスを振り分けに出たIOCの窮状は、理解できなくもない。

 テロ対策や都市のバリアフリー化など、近年の五輪は多様化している。運営面で多くのニーズに応えれば、経費は必然的に膨らむ。五輪の永続性を願うなら、五輪の抜本的な改革は避けられない。

 13年にレスリングが一時的に実施競技から除外されたとき、「レスリングなど室内競技の一部を冬季五輪に移してはどうか」との意見も出た。当時は深く議論されなかったが、検討の余地はある。

 ゲーム性の強い種目を採用し、五輪が「見本市化」する近年の傾向も問題だ。残すべき競技を精査し、競技会としての高い質と適正規模を保つ必要がある。

 夏季五輪は今後3大会、過去に五輪を経験した都市での開催が続く。既存施設の活用や首都圏での分散開催が何をもたらすか。東京はその功罪を、後続の都市に包むことなく伝えてもらいたい。何よりも、開催都市としての言い分をIOCに主張することだ。

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